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2007/8/29-30 国際シンポジウム「文化表象の政治学―日韓女性史の再解釈―」



未来につづく日韓女性研究者の対話―文化表象を主眼に

竹村和子(お茶の水女子大学)

 お茶の水女子大学の本COEプログラム・プロジェクトD(理論構築と文化表象)と梨花女子大学 アジア女性学センターとの共催でおこなわれた日韓女性会議は、これで二度目である。前回は韓国ソウルでおこなわれた。
  本会議の特徴は、テーマを文化表象に絞ったことである。というのも二国間の研究交流は―とくに歴史的葛藤を経験してきた国と国の交流は―現実の政治や経済を主眼にする場合が多いように思われる。また文化表象は、各国の言語や文化の厚みのために、深く立ち入った研究対話が難しいという事情もある。しかし政治や経済に関わっているのは一人一人の人間であり、その感性・考え方・情緒・認識である。こういった個別的と思われ、私秘的と思われるものこそ、歴史を動かすエイジェンシーであり、それに深く関与しているのが文化表象、すなわち身の回りで流通している様々な物語群である。
  わたしたちは近代の日韓の歩みを、ジェンダーの視点を入れることによって、「共有する歴史」と「葛藤する歴史」の両方を見据えつつ、また近代に焦点を合わせることによって、二国間だけに終始しない視点を導入して、多様なメディアにおける両国の性配置を、計4つのセッションで検証した。各セッションのテーマは、歴史の再考とともに、現在的課題と思われるものを選んだ。
  本会議の特徴のもう一つは、各セッションで日本と韓国から研究者と院生を各一人ずつ、またコメンテーターも日韓から一人ずつを配し、次代研究者の育成に道筋をつけようしたことである。強硬スケジュールにもかかわらず、韓国から多くの参加者を得、また多くの聴衆とともに有意義で活発な会議を遂行することができた。なお本会議の発表原稿は同名タイトルの刊行物に、すべて日韓両言語で収録している。その翻訳は韓国からの留学生が当たり、編集は運営担当の大学院生がおこなった。

 


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