ジェンダー研究の国際的拠点 - お茶の水女子大学 ジェンダー研究センター
 

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2008年度(平成20年度)

暴力とジェンダー:ジェームズ・ギリガン&キャロル・ギリガン講演会

暴力とジェンダー:ジェームズ・ギリガン&キャロル・ギリガン講演会

21世紀に入っても,9/11以降の世界の動きに象徴されるように,戦争と暴力が現代世界の私たちの生活を悩まし,脅かしています。とりわけ現代日本では,格差社会の進行とともに,若者たちの絶望的な暴力事件も頻発し,私たちに多くの課題を突きつけています。また,DVを初めとする性暴力の問題は,日本社会の根深い文化の体質を反省することを要求しています。  
今回,アメリカ合州国で暴力問題の専門家として,長年の実践の上に,独創的な暴力の考察を展開しているジェームズ・ギリガン(James Gilligan)氏をお招きして,以下のような予定で,講演会を開くことになりました。ギリガン氏は,日本ではあまり知られていませんが,アメリカ合州国に留まらず海外でも多くの影響を与えている理論家であり実践家であり,ジェンダーの視点を理論的考察の軸に据えた方です。(氏の『暴力を予防する』という本が4月に翻訳出版の予定です。)また,自尊心の破壊による恥の形成という精神医学的視点を暴力問題の基礎にしながら,それと不可分に貧富の拡大を構造的に認めるアメリカ合州国の現状を強く批判して,ジェンダー平等を含めた平等な社会の形成こそが暴力を防ぐ最も重要な道だと力説しています。
また,パートナーが『もう一つの声』という本によって,フェミニストとして知られるキャロル・ギリガン(Carol Gilligan)氏でもあり,今回は,この両者をお招きしての講演会です。是非,多くの方々がご参加ください。

日時
3月17日(火曜日)13:00―17:30
場所
お茶の水女子大学 共通講義棟2号館 201 (日本語通訳付き)

13:00 挨拶 佐藤和夫(千葉大学 教授 哲学)
13:10-14:40 講演1 
ジェームズ・ギリガン(ニューヨーク大学 教授 精神医学) 「セックス、ジェンダー、暴力」
14:40-14:50 休憩
14:50-16:20 講演2
キャロル・ギリガン(ニューヨーク大学 教授 心理学) 「子どもの健全な抵抗と勇気を強化する:
青年の暴力防止のためのジェンダー戦略」

16:20―16:30 休憩
16:30-17:30 コメントおよび全体討論
コメンテーター1 菅原ますみ(お茶の水女子大学 教授 心理学)
コメンテーター2 坂本佳鶴恵(お茶の水女子大学 教授 社会学)
司会 小玉亮子(お茶の水女子大学 准教授 教育学)
講演会についての問い合わせ先  gender_and_violence@yahoo.co.jp
 
招聘:佐藤和夫(千葉大学)研究代表  科研費共同研究「男女共同参画社会における男性の『社会化』と暴力性」
共催:耳塚寛明拠点リ―ダーお茶の水女子大学グローバルCOE「格差センシティブな人間発達科学の創成」  /お茶の水女子大学ジェンダー研究センター

女性リーダー育成プログラム「アカデミックリーダーへの道(ロールモデル編)」/ジェンダー社会科学専攻「国際社会ジェンダー論」連続講座(全3回)

『グローバルな源蓄と身体』

国際機関のユネスコに焦点をあて、ユネスコにおける女性職員参画の理念や実態、 ユネスコ職員(国際公務員)になる方法などについて把握する。また、ユネスコ におけるジェンダー主流化政策について、その活動方針の変遷と成果につき考察する。
講師
菅野琴(元ユネスコ本部職員/本学ジェンダー研究センター客員研究員)
日時/場所
 
第1回 2009年1月14日(水)午後5時半から7時
「ユネスコとは何か? その組織と活動」
ユネスコ本部、地域事務所、カントリーオフィス(国別)の仕事と役割分担。加盟国および 各国政府(国内委員会)との関係。非政府組織との関係、ユネスコの役割、比較優位性。 プログラム作成のプロセス、実施協力体制などについて。

第2回 2009年1月21日(水)午後5時半から7時
「ユネスコと女性:ジェンダー主流化政策」
プログラム:ユネスコ専門分野(教育、文化、科学など)における女性参加とジェンダー平等 に関する活動方針の変遷と成果。 ユネスコ内人事:組織内でのジェンダー平等政策、その実態と課題。女性の管理職への挑戦。 カントリーオフィス/ネパール事務所、現地国連カントリーチームでの経験について。

第3回 2009年1月28日(水)午後5時半から7時
「持続可能な開発のための教育」におけるジェンダー主流化―アジアの経験から
  • 趣旨
  •  国連加盟国は、2002年の国連総会において2005年からの10年間を「持続可能な開発のための教育の10年」とする決議を満場一致で採択した。持続可能な開発をあらゆる水準で推進するには、それを行うことの出来る人材を育成することであり、教育の重要性への認識であった。ユネスコは持続可能な開発のための教育を主導する国際機関でもある。さらに、日本政府、文部科学省は近年アジアにおけるESDの活動を協力してきた。  本企画は、文部科学省国際統括官付ユネスコ第二係長(国内ユネスコ委員会事務局)徳留丈士さんとユネスコ・アジア太平洋地域教育局・バンコク事務所APPEAL ユニットプログラム専門家(ジェンダーと基礎教育)の林川眞紀さんをお招きし、徳留さんからは日本の協力について、林川さんからはアジアのジェンダー主流化を目指すためのアジアのネットワークとESDの関係性について、「持続可能な開発のための教育」に焦点を当てて報告していただく。報告を受けて、ファシリテーターの臺丸谷美幸、長田 華子(お茶大大学院博士課程院生)のもとに、参加者全員で現在抱える課題をジェンダーの視座から討議し、それをどう克服し、挑戦するか討議することを目指したい。
  • 司会:菅野琴
    • 1.菅野琴…オープニング
    • 2.臺丸谷美幸・長田華子…本企画の趣旨説明
    • 3.徳留丈士…「持続可能な開発のための教育」-日本の協力
    • a.日本からユネスコへの協力について  b.日本におけるESDの実践
    • 4.林川眞紀さん…「持続可能な開発のための教育」ジェンダーの視点で―アジアの具体例
    • a.アジアにおけるユネスコの実践例と各国間のネットワーキングつくりについて  b.「ユネスコの持続可能な開発のための教育」におけるジェンダー主流化について
    • 5.質疑・応答・フロアー全体討議
    場所:理学部3号館 2階会議室(各回とも)
    申し込み方法
    参加ご希望の方は、こちらから申込用紙をダウンロード して、必要事項記入のうえ、FAXにてお申し込みください。 なお、定員に達し次第、締め切らせていただきます。
    ※履修者以外も参加可能です。
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター内 公開講演会事務局宛 住所:〒112-8610 文京区大塚2-1-1
    Fax: 03-5978-5845 
     
    コーディネート
    舘かおる(大学院ジェンダー社会科学専攻「国際社会ジェンダー論」担当教授)
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター提供科目
    ジェンダー社会科学専攻「国際社会ジェンダー論」
    女性リーダー育成プログラム(実践編)」履修科目

    <公開講演会>国際公務員という仕事ーユネスコ本部職員の経験から

    『グローバルな源蓄と身体』

    講師
    菅野琴(元ユネスコ本部職員/本学ジェンダー研究センター客員研究員)
    日時/場所
    2008年12月10日(水)午後5時半から7時 理学部3号館 701
    申し込み方法
    参加ご希望の方は、こちらから申込用紙をダウンロード して、必要事項記入のうえ、FAXにてお申し込みください。 なお、定員に達し次第、締め切らせていただきます。
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター内 公開講演会事務局宛 住所:〒112-8610 文京区大塚2-1-1
    Fax: 03-5978-5845 
    講演内容
    講師の経験から国際公務員になるプロセス、方法、具体的な能力の付け方につき、学生、院生の関心に応える内容やユネスコという組織、国連機関で働くということ、職員に期待される能力、試験の方法などを概説します。
    司会
    舘かおる(大学院ジェンダー社会科学専攻「国際社会ジェンダー論」担当教授)
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター提供科目
    ジェンダー社会科学専攻「国際社会ジェンダー論」
    女性リーダー育成プログラム(実践編)」履修科目

    なぜ先端医療をもとめるのか:生殖補助技術と倫理

    『グローバルな源蓄と身体』

    講演者
    柘植あづみ (明治学院大学教授・お茶の水女子大学客員教授)
    日時/場所
    2008年10月21日(火)午後1時20分―2時50分
    生活科学部135室 カンファレンスルーム
    申し込み方法
    参加費無料(※申し込み必要、参加ご希望の方は、氏名・所属・連絡先を、FAXにてご連絡ください。なお、応募多数の場合は締め切らせていただきます。
    応募先: ジェンダー研究センター『生殖補助技術と倫理』FAX: 03-5978-5845)
    講師及び講演内容の紹介
    柘植あづみ先生は、1996年3月に本研究科を修了し、博士号を授与されました。博士論文が基となった著書『文化としての生殖技術?不妊治療に携わる医師の語り』(1999、松籟社)は、山川菊栄賞を受賞しています。 21世紀COEプログラム「ジェンダー研究のフロンティア」では、「生殖補助技術とジェンダー」にかかわる事業推進担当者として若手研究者育成にあたられました。また、女性の健康と安全のための支援教育センター(NPO法人)運営委員、東京大学バイオサイエンス委員会ヒト生殖・クローン専門委員会委員、東京大学同大医科学研究所倫理審査委員会委員なども歴任し、社会的な活動に参与しています。 このたびは、法制化をめぐっての議論を活発化させるべく「生殖補助技術と倫理」の問題につい て講演してくださることになりました。皆様、ふるってご参加ください。
    主著・共編書
    『つくられる生殖神話?生殖技術・家族・生命』(1995、サイエンスハウス社)
    『文化としての生殖技術?不妊治療に携わる医師の語り』(1999、松籟社)
    『生殖補助医療に関する議論から見る『日本』」上杉富之『現代生殖医療ー社会科学からのアプローチ』(2005、現代思想社)
    『遺伝子技術の社会学』(2007、文化書房博文社)ほか。
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター主催
    大学院人間文化創成科学研究科博士後期課程「ジェンダー科学技術論」履修科目

    『グローバルな源蓄と身体』

    『グローバルな源蓄と身体』

    講演者
    Massimo de Angelis(University of East London)
    コメンテーター
    田崎英明(立教大学)
    司会
    足立眞理子(お茶の水女子大学)
     
    日時/場所
    2008年6月28日(土)14時~ お茶の水女子大学第五会議室
     
    申し込み方法
    参加ご希望の方は、氏名・所属・連絡先を、FAXにてご連絡ください。なお、応募多数の場合は締め切らせていただきます。
    応募先: ジェンダー研究センター『グローバルな源蓄と身体』FAX: 03-5978-5845
    ポスターはこちら(PDF)
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター
    資本・自然・セクシュアリティ研究会(IGS共同研究プロジェクト)

    『レイ・チョウ コロキュゥム』

    なお、6月8日(日)に以下の研究会が行われました。
    タイトル
    グローバル資本主義とジェンダー
    講師
    田崎英明(立教大学) 佐藤隆(大分大学)
    日時/場所
    2008年6月8日(日)お茶の水女子大学第五会議室
    ポスターはこちら(PDF)
     

    『レイ・チョウ コロキュゥム』
    "Sentimentalism in Contemporary Chinese Cinema and Beyond"

    『レイ・チョウ コロキュゥム』

    講演者
    レイ・チョウ(ブラウン大学)
    応答者
    新田啓子(立教大学)、山口菜穂子(お茶の水女子大学博士課程)
    司会
    竹村和子(お茶の水女子大学)
    言語
    英語(通訳なし)
    日時/場所
    2008年7月31日(木)16時~18時 文教育学部1号館第1会議室
    概要
    ポストコロニアル・フェミニストの第一人者、香港出身の レイ・チョウ(ブランウン大学教授)が、新書※第4章を中心に グローバル化時代の中国映画を鮮やかに切り取ります。

    ※Sentimental Fabulations, Contemporary Chinese Films (2007)

    申し込み方法
    参加ご希望の方は、氏名・所属・連絡先を、FAXにてご連絡ください。なお、応募多数の場合は締め切らせていただきます。
    応募先: ジェンダー研究センター「レイ・チョウ・コロキュウム」FAX: 03-5978-5845
    ポスターはこちら(PDF)
    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター
    「暴力と主体構築」科研プロジェクト

     

    お茶の水女子大学ジェンダー研究センター
    〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1 Tel. 03-5978-5846 Fax. 03-5978-5845