ジェンダー研究の国際的拠点 - お茶の水女子大学 ジェンダー研究センター
 

IGS通信8号

2002年6月4日

第11回夜間セミナーのお知らせ

お茶の水女子大学ジェンダー研究センター(IGS)主催 第11回夜間セミナー
「グローバル化時代のケアとジェンダー」
Care, Gender and Globalization

カルラ・リッセーウ教授(Prof. Carla Risseeuw)
お茶の水女子大学ジェンダー研究センター外国人客員教授
メキシコ都立自治大学(ソチミルコ校)社会科学・人文学部政治文化学科教授

お茶の水女子大学ジェンダー研究センターでは、2002年4月から12月まで、オランダ・ライデン大学社会科学部社会文化研究科教授(「比較文化ジェンダー研究」担当)のカルラ・リッセーウ先生を当センター客員教授としてお迎えすることになりました。

カルラ・リッセーウ先生のご専門は人類学であり、1969年にオランダ・ライデン大学にて学士(文化人類学)、同大学で1974年に修士号(文化人類学)を取得された後、1988年にナイメーヘン大学大学院にて博士号(Ph.D)を取得されました。先生の最近の研究関心は、ジェンダーの視点に立った「ケア」、その社会文化的意味とネットワークの検討にあります。また、オランダを例とした北欧福祉国家の縮小の問題など、グローバル化と社会政策に関わる研究にも取り組まれ、多くの論文を発表されています。

人類学者としてのフィールドはスリランカ、ケニア、インドにまたがり、オランダでの調査も踏まえながら、エスニシティ、家族/親族、コミュニティ、世代間関係の比較研究に取り組まれてきました。また、国内外の開発機関、NGO(特にスリランカの“Siyath”)との協力、スリランカやケニアにおけるドキュメントフィルムの制作など、実に多面的な活動を展開されています。 当センターでは、リッセーウ先生の来日に伴い、「グローバル化時代のケアとジェンダー」のテーマのもと、下記概要の要領で7月に夜間セミナーを開催いたします。

現在、日本においても高齢化とケアへの関心が高まりをみせ、社会政策や環境整備が緊急な課題として議論されております。福祉国家オランダの実情を一方でおさえつつ、他方で「南」の国々に関する豊かな知見をもとに、比較文化論的にケアとジェンダーの問題を取り上げる今回の夜間セミナーは、ケア研究に新鮮な刺激をあたえることになるものと思います。大学内外に開かれたセミナーですので、どうぞふるってご参加ください。

 

セミナーを始めるにあたって ―カルラ・リッセーウ

グローバル化(そして自由化)の過程は異なる視点、政治的立場から研究され、少なからぬ論争を生んできた。その一方で、ケア、ならびに社会保障のありようも、地球規模で変化しているのだが、グローバル化という変動過程の分析との関連で検討されることは相対的に少ない。グローバル化をめぐる議論における、このような「社会的領域」の軽視については、1990年代半ば以降、批判が加えられてきた。そのなかには、世界各地のフェミニストによる議論も含まれる。ナンシー・フォルバーによる次のような問いは、こうした批判の核心の一つを示している。「もし資本主義が、今日、本当にグローバルだとするなら、それに伴うグローバルな社会的義務とは何か」(Nancy Folbre, The Invisible Heart: Economics and Family Values, New York: The New Press, 2002:208)。 夜間セミナーでは、相対的に新しい概念である「ケア」がどのような変遷をたどってきたのか、そのジェンダー化された側面に注目しながら検討する。また、この一連の講義で取上げるもう一つの問題は、ケアの仕組みがもつ歴史的文化的多様性とその展開における可能性である。今日ではケアとケアの仕組みに関する議論が、以前に比べて公けに行われるようになったとはいえ、これらの概念に普遍的な意味を付与することには慎重であらねばならないだろう。  セミナーでは、ケアの組織方法における文化的な選好とともに、弱さ、責任、ケアをめぐる異なる文化的前提を精査するために必要な調査研究のあり方にも注目する。

講義内容

I. 2002年7月3日(水)
ケア、社会政策、ジェンダー  ―概念的検討―

第1回のセミナーでは、「ケア」概念の多様な意味に焦点をあて、近年の理論的な議論と同時に、政策言説へのこの概念/理念の導入のあり方について、序論的に紹介する。課題となるのは、「ケア」、「家族」、「コミュニティ」といった用語に当然のごとく前提される価値を対象化し、文化的多様性に敏感な分析枠組みを作り出すことである。「ケア」をめぐる研究は、こうした意味の多様性を浮き彫りにし、特定の文化的解釈をグローバルなものとして流通させないような方法を生み出さねばならない。たとえば、多くの国連文書は、「家族」が夫婦と二人の子どもから成る各家族モデルを前提としているが、これは世界各地の社会で見られる、このモデルには当てはまらない家族のあり方を見えにくくする。一定の社会文化的環境の内部、そして異なる環境の間で見られる多様性が、イデオロギー的、そして排他的解釈によって排除されないような方法を見いださなければならない。このような文脈では、「つながり(relatedness)」、「ソーシャリティ(sociality)」といった、より中立的な用語が有用となるのではないか。

コメンテーター: 袖井孝子(本学)
司会: 伊藤るり(本学)

参考文献:

Joan Tronto, Moral boundaries: A political argument for an ethic of care, Routledge, 1993, Chapter 4.

 

Nancy Folbre, The invisible heart: Economics and Family Values, The New Press, New York, 2002, first and last chapter.

  Thanhdam Truong, Gender and the Asian Crisis: Lessons for Human Development, ISS, The Hague, Netherlands.
  UNDP, Human Development Report, 1999, chapter 3.
 

Janet Carsten (ed.), Cultures of Relatedness, Cambridge Univ. Press, 2000, pp 1-36.

  Charles Stafford, "Separation and Reunion," in Carsten (ed.), 2000, pp 37-54.
 

Carla Risseeuw and Rajni Palriwala, 'Introduction: Shifting Circles of Support', R. Palriwala and C. Risseeuw (eds.), Shifting Circles of Support, Contextualising Kinship and Gender in South Asia and Sub-Saharan Africa, Sage, 1996, pp 15-47.

II. 2002年7月10日(水)

地球的課題としての高齢化―南北のジェンダー政策課題

これから数十年にわたって、各国の政府や政策立案者たちは、ますます社会の高齢化に伴う問題に取り組まなければならなくなる。高齢者層の増加は政策課題として世界的に認知され、2002年4月には国連高齢者会議が開催された。この人口動態における移行の問題は、世代間関係に大きな変化をもたらす。セミナーではこの問題をジェンダーの視点、そして文脈的な視点に立って議論するが、その際に焦点となるのは文化的相違やエイジングにおける関係論的側面である。人がエイジングをどのように受けとめるかは、社会-文化的文脈によって異なる。また、人が家族、近隣、友人、コミュニティにおいてどのような関係をもっているのか、どのようなサポートを得られるのかといった問題によって異なる。セミナーでは、高齢化の社会過程における多様性を理解し、分析するうえで必要な指標と比較の枠組みを試論的に提示する。また、人は家族、そして/あるいはコミュニティのメンバーとしてだけでなく、市民として加齢を経験する。このことから、私的社会契約、公的社会契約の双方を視野に入れた分析が必要となる。

コメンテーター: 小島 宏(国立社会保障・人口問題研究所)
司会: 伊藤るり(本学)

基本文献:

Carla Risseeuw, 'Ageing, a gendered policy concern in the South and the
North,' Asian Journal of Women's Studies, vol. 6, no 2, 2000, pp 11-49
(Seoul, Korea).

参考文献:

United Nations, A Society for all Ages, 1999.

 

S. Formanek and S. Linnhart (ed.), Aging, Asian concepts and experiences, past and present, Oesterreichische Akademie des Wissenshaften, Wien, 1995.

 

Akiko Hashimoto, The Gift of Generations. Japanese and American perspectives on Ageing and the Social Contract, Cambridge Univ. Press, 1996.

Outcome of Social Summit on Ageing, Madrid, April 2002 (major websites):

NGO forum
http://www.forumageing.org/

http://www.madrid2002-envejecimiento.org/

2nd World Assembly on Ageing
http://www.un.org/esa/socdev/ageing/waa/index.html

UNRISD Forum
http://www.unrisd.org/engindex/conf/ageing.htm

Valencia Forum
http://www.valenciaforum.com

III. 2002年7月17日(水)

福祉国家の撤退――オランダの事例

このセミナーでは、オランダを例として北欧福祉国家の撤退について取り上げる。福祉国家の縮小は、社会政策の調整という公的領域だけではなく、家族、結婚、承認されたパートナーシップ、友人やコミュニティといった私的領域内の再交渉にも関わる。
1997年から2002年にかけて、インド、オランダ二ヵ国の人類学者と経済学者から成るチームが、「人間のソーシャリティ」という主題のもとに、人類学と社会政策研究の学際的研究を行った。どこの国でも、社会政策の文化的前提はしばしば価値中立的なものとして示される。異なる文化背景をもつ研究者から成るチームを編成したことの大きな理由の一つは、この点にある。セミナーでは、この共同研究で用いられた方法論、及びその主要な成果を紹介する。 社会変動下の異なる「プレーヤー」(政策担当者、研究者、メディア制作者、作家、漫画家)の視点、ならびにオランダ市民の応答が分析対象となる。そのなかで前提となっている人間性(personhood)、つながり(relatedness)、依存と相互依存に関する文化的観念、さらには自宅ケアを受ける高齢者、ならびに就労とケアを同時に分担するシングル・ペアレントなどの個別ケースに関する成果についても触れる。

コメンテーター: 廣瀬真理子(東海大学)
司会: 平岡公一(本学)

参考文献:

Rajni Palriwala, "Renegotiations of the Public and the Private in the  Netherlands: Citizenship, Care, Gender," IIAS Newsletter, no.27, p.25.

 

Rajini Palriwala, "Reverse Anthropology," IIAS Newsletter.

 

Selma Sevenhuijsen, Citizenship and the ethics of Care: Feminist considerations on justice, morality and politics, Routledge, 1998.

IV. 2002年7月24日(水)

ケアと文化的相違 ―東アフリカの伝統治療とケア

このセミナーでは、「ケア」の実践と文化的差異に焦点を当てる。アフリカの治癒儀式をその土地のコンテクストから切り離して公にしてきたのは、おもに(西洋の)人類学者である。そのなかで人類学者はしばしばその儀式的側面や属性的な意味を強調してきた。
セミナーでは私自身が1974年から1992年にかけて撮影してきた映像資料からいくつかの抜粋を用いる。そしてこれらの映像をつうじて、患者の扱い方に関する文化的な形態と非協力的な患者をどう取り扱うかという問題について考える。後者の問題は治癒師(ヒーラー)が世界中の医療従事者と共有する問題である。ここで重要なのは、儀式やそこで暗示される「他者性」ではなく、治癒師、患者、そして彼女の縁者の間の関係性である。これにより「ケア」の特定の理解や患者の取り扱い方法が前景化される。治癒師が非協力的な患者に対して、ときには体を押すなど、ほとんど力づくで接したり、ときには冗談を言ってリラックスさせるといったふうに、なだめすかして治療を受けさせようとするやり方は、「人間性(personhood)」、「人びとの間のつながり(relatedness between people)」、あるいはソーシャリティの形に関する独特の文化的な観念を表現するものである。
映像内容に関する論文、ならびにこの映画への欧米の視聴者による応答も取り上げる。

コメンテーター: 波平恵美子(本学)
司会: 伊藤るり(本学)

参考文献・映像:

Old Spirits, New Persons: Rose, healer and diviner in Western Kenya, 1999, 40 minutes video film, by Carla Risseeuw and Metje Postma.

 

Carla Risseeuw, 'She's keeping her sadness like porridge in the mouth', some notes on the film 'Old Spirits, New Persons. Rose: Healer and diviner in Western Kenya,' Medische Antropologie, year 13, no 2, 2001, pp. 364-389.

V. 2002年7月31日(水)

社会調査と倫理 ―フェミニスト的ケア観を中心に

1960年代以降、社会調査における調査者/被調査者の関係に関する批判がなされてきた。また、人類学の伝統的な研究対象と、より広範囲の社会がどのようにつながっているのか、そのメカニズムを明らかにする必要が指摘されてきた。被調査者は自分たちの生活に関して書かれた出版物を見ることがあったのか。調査データは学問の世界の外ではどのように使われたのか。たとえば政治的、軍事的紛争において。社会科学者、とくに人類学者は、その調査対象者と自らを分かつ歴史的、経済的、社会文化的違いをどのようにして乗り越えることができたのか。1980年代に入ると、フェミニストもこの論争に参入し、価値自由で、中立的で、非関与の立場をとる、実証主義的な方法論を告発し、それが「観客的知識」と無関心をしか生まないと糾弾してきた。そして、代わりに「自覚的党派性(conscious partiality)」と呼ばれるアプローチが提唱された(Mies, 1983)。
  最終回のセミナーでは、この「自覚的党派性」の概念と実践を取り上げ、「ケア」、「友情」、「互酬性」、「ソーシャリティ」といったテーマとの関連で検討する。研究者は自らを「精神的に脱植民地化」するだけでなく、「政治的連帯」を表明し、「アクション・リサーチ」の諸形態に参加しなければならない。また、しばしば「信頼」、「ケア」、「責任」に関するまったく異なる文化的な回路を(再)学習しなければならない。現地の「人間関係」の観念が、社会調査にはそぐわない連続性を伴う場合、どうしたらよいのか。調査が完了したあと、研究者はいかに自分の自覚的党派性と連帯を表していけばよいのか。こうしたジレンマを含んだ問題を、フィールド調査――ケニア、オランダ、スリランカ――の経験のなかから考察していきたい。
コメンテーター: 柘植あづみ(明治学院大学)
司会: 青木紀久代(本学)

参参考文献・映像:

C. Risseeuw, "Researcher and Research methods," in Risseeuw, Gender transformation, power and resistance among women in Sri Lanka, Manohar, Delhi, 1991, pp. 359-371. Republished from Brill, 1988.

 

M. Hammersley, ed., Social Research, Philosophy, Politics and Practice, Sage, 1993, chapter 7 (Maria Mies, "Towards a Methodology for Feminist Research"), pp 64-82.

 

'The Wrong End of the Rope. Women in the coir industry in Sri Lanka', made by Carla Risseeuw and Amara Amarasinghe, 1985. 16 mm, color, 83 minutes.


夜間セミナー要項

開催日時: 7/3、7/10、7/17、7/24、7/31。いずれも水曜午後6時半~8時半。
開催場所: お茶の水女子大学内。
7/3は附属図書館第二会議室、7/10以降は理学部3号館会議室。
使用言語: 講義は英語。ただし、質疑応答については日英逐語通訳の予定。
参加費: 無料。当日配布するレジュメ・資料について、実費を申し受けます。
交通機関: 丸の内線茗荷谷駅、もしくは有楽町線護国寺駅から徒歩10分。
申し込み方法: お申し込みは、別紙のファックス送信用フォーマットをご利用ください。
E-mailにてお申し込みになる場合は、お手数ですが、別紙の項目を参考にして、参加日や連絡先等はっきりわかるようにご記入ください。
なお、単位認定を希望する本学院生は、必ず各自で、学務課教務係に申し出て、所定の手続きを行ってください。その場合、学務課とIGSそれぞれに申請する必要があります。
IGSへの申し込みは、別紙のフォーマットをご利用ください。
申し込み締切: 資料準備の都合上、6月25日(火)2:00pmまでにお申し込みください。
申し込み先: お茶の水女子大学ジェンダー研究センター 
カルラ・リッセ―ウ教授夜間セミナー事務局 宛 (宛先をご明記ください)
住所 :〒112-8610 文京区大塚2-1-1
Fax: 03-5978-5845 URL: http://www.igs.ocha.ac.jp/ 
E-mail: igs@cc.ocha.ac.jp(件名に「夜間セミナー参加」と明記してください)

Columns

昨5月25日(土)午後1時半より、IGS主催、本学人間文化研究科発達社会科学専攻、生活・開発科学系開発・ジェンダー論コース協賛により、公開シンポジウム「国際協力における大学の役割―ジェンダー課題を中心に―」を開催いたしました。
当日は各方面から100名を超える方々にご参加いただき、本田本学学長の挨拶の後、タイ・アジア工科大学のJean-Louis Armand学長及び文部科学省研究振興局学術機関課の太田慎一主任学術調査官からご挨拶をいただき、波平恵美子教授(IGSセンター長)/舘かおる教授(IGS)の司会で第I部「国際協力とジェンダー研究」、舘かおる/石塚道子教授(開発・ジェンダー論コース長)の司会で第II部「国際協力における大学の役割」が進行されました。第・部ではカルラ・リッセーウ客員教授(IGS)、伊藤るり教授(IGS)、大沢真理教授(東京大学)から、第III部では長田博教授(名古屋大学)、日下部京子助教授(アジア工科大学)、本学開発・ジェンダー論コースの大学院生、篠塚英子教授(本学)、伊藤光子氏(外務省)からそれぞれご報告いただき、活発な意見交換や質疑応答、また会場からのご意見・ご質問等、充実したシンポジウムとなりました。ご参加いただきました皆さまには心より感謝申し上げます。

Information

★IGS年報『ジェンダー研究』第5号(通巻22号)を2002年3月に刊行いたしました。
以下に、目次より掲載内容をご紹介いたします。

IGS年報『ジェンダー研究』第5号 目次

<論文>

Asia, Gender and Scholarship Under Processes of Re-regionalization

Tani E. Barlow

Post-Communist Migrations in Europe and Gender

Mirjana Morokvasic-Muller

Female Thai Migrants in Japan

Pataya Ruenkaew

慈善活動と女性のシティズンシップ1870~1900年
―英国バーミンガムの〈フレンドレス・ガールズ〉救済組織を中心に―

出島有紀子

大学生のボディイメージと健康に関連する意識・行動および知識にみられる性差

水村(久埜)真由美・橋本万紀子

暴力・女性・動物 
―「動物の権利」とフェミニズム―

白石(那須)千鶴

<翻訳>

A・C・チェイブ著「『アヴィニョンの娘たち』との新たな出会い―ジェンダー、人種、キュビズムの起源―」

橋本顕子

<書評>

江原由美子著『ジェンダー秩序』

上野千鶴子

中山まき子著『身体をめぐる政策と個人 ―母子健康センター事業の研究―』

波平恵美子

ガブリエル・アンチオープ著 石塚道子訳
『ニグロ、ダンス、抵抗 ―17~19世紀カリブ海地域奴隷制史―』

森本恭代

嘉本伊都子著『国際結婚の誕生 ―〈文明国日本〉への道―』

徐阿貴

<ジェンダー研究センター彙報〈平成12年4月1日~平成13年3月31日〉>

★お茶の水女子大学2000(平成12)~2001(平成13)年度重点研究プロジェクト「グローバル化とジェンダー規範」に関する研究報告書がまとめられました。(IGSは「グローバル化とジェンダー規範」研究会の事務局となっております)以下に論文等、主な掲載内容をご紹介します。

「グローバル化とジェンダー規範」に関する研究報告書の目次

1. 研究分担者研究論文

グローバル化とジェンダーの病
―摂食障害の予防教育―

青木紀久代

<環境とジェンダー>問題の交渉史
―グローバル/ローカルを結ぶ実践の論理―

天野正子

先駆ける周辺
―カリブ海地域におけるグローバル化とジェンダー規範変容研究の視点―

石塚道子

脱領域化するシティズンシップとジェンダー規範
―滞日フィリピン人女性の状況をめぐる試論―

伊藤るり

女性に対する暴力とジェンダー規範

戒能民江

《ファルス》の展開
―グローバル化/文学表象/ジェンダー:アメリカ文学の場合―

竹村和子

「グローバル・サイエンス」としての「ジェンダー・スタディーズ」

舘 かおる

HIV/AIDSに見るグローバル化時代における国家・個人・セクシュアリティ

波平恵美子

ハ・ジンの小説における恋愛と結婚
―グローバル化の中の中国系作家―

宮尾正樹

ジェンダー関連Webサイトのコミュニティ分析とポータルサイト構築
―Webコミュニティの関連性から見たグローバル化―

増永良文・小山直子

2. 研究会・シンポジウム報告記録

2000(平成12)年度第9回研究会記録
「グローバル化とジェンダー規範」に関する研究 中間報告会

2001(平成13)年度第1回研究会記録
滞日フィリピン人女性による結社活動
―シティズンシップとジェンダー規範をめぐって―

伊藤るり

2001(平成13)年度第2回研究会記録
「グローバル化とジェンダー規範」に関する研究 ワークショップ

2001(平成13)年度第3回研究会記録
女性と民主主義
―インドにおける女性のエンパワーメント―

竹中千春

2001(平成13)年度第4回研究会記録
Gender Dynamics in the Context of Structural Adjustment and Globalisation

マージョリー・ムビリーニ

2001(平成13)年度第5回研究会記録
Problem of Gender in the Age of Globalization

黄 平

2000(平成12)年度シンポジウム記録
「アジアにおけるグローバル化とジェンダー」
再地域化過程におけるアジア、ジェンダー、そして学術研究

タニ・E・バーロウ
/伊藤るり 訳

2001(平成13)年度シンポジウム記録
【特別寄稿】ポスト・コミュニズム時代のヨーロッパにおける人の移動とジェンダー

ミリヤナ・モロクワシチ=ミュラー
/伊藤るり 訳


3. 「グローバル化とジェンダー規範」に関する研究 文献リスト

 

発行:お茶の水女子大学ジェンダー研究センター (Institute for Gender Studies, the)
〒112-8610 文京区大塚2-1-1  Fax: 03-5978-5845
E-mail: igs@cc.ocha.ac.jp  URL:http://www.igs.ocha.ac.jp/

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